帆布とは
帆布(はんぷ)とは平織りで織られた厚手の布で、
船の帆に使われたため、その名がついたとされます。
セールクロス、またはダック、キャンバスともいい、1号から11号までの厚さがあります。
戦前には、全国で100を超えた帆布工場ですが、戦後、化学繊維の登場により減少。
現在では、4、5ヶ所を残すのみ、と言われています。
帆布の特性と魅力
・天然素材であり環境に優しい
・強度・耐久性に優れる
・通気性があり、中身が蒸れない
・摩擦による静電気の発生がない
・使い込むほどによく馴染み、味わいが増す
・好きな色に染められる
帆布ランドセルの課題:6年間の使用に耐えうる耐久性
現在、ランドセルのほとんどが革または人工皮革で作られています。
一般的に革は丈夫、という考えから、6年間の長期に耐えうる素材として選ばれていると思います。
帆布ランドセルの課題も、6年間の使用に耐えうる耐久性です。
1年365日x6年、ほぼ毎日使用というのは、想像の域を超えています。
単に堅牢、頑丈と言っても、果たしてその使用に耐えられるのか?
2006年の発売以降、販売したすべてのランドセルについて個別に6年間の修理依頼を管理。
その中身を分析し改良を重ねてきました。
2013年発表の『ランザック』は、6年間の使用の中での修理依頼は大幅に減少。
ランザックユーザーによる検証と工房の共同作品として成長しました。
帆布素材をランドセルに使うメリット
①エコで環境にやさしい素材
帆布の原材料は、綿花。「土から生まれて土に還る」エコな天然素材です。
アクリルなど化学繊維を減らし天然素材に替える事で、天然素材の比率を95%以上(重量比)に高めています。
SGDsの「環境を大切にする」取組です。
②帆布特性の『丈夫で柔らかい』優位点
皮革製ランドセルが『硬く堅固なつくり』に対し、帆布ランドセルは『布の柔らかさを活かしたデザイン』
<優位点1:収納力アップ>
側面強化板の使い分け →ランザック詳細参照
A.側面強化板を使うことで、型崩れしにくい堅固な仕様
B.側面強化板をはずすことで、柔軟に収納が可能となり収納力アップ
<例> 通常はA4は縦に収納しますが、強化板を外すと横向きで収納可能。 |
<優位点2:クッション性>
肩ベルトなど身体に触れる部分は布の柔らかさにより身体に優しい。
③重量は約1260gと比較的軽く身体の負担が少ない
一般的に頑丈にするほどに鞄の重量が増え、身体への負担は大きくなります。
目指しているのは6年間の耐久性を維持しながら軽量化を図っています。